Body Customize Story エピソード3
~自己流宅トレの限界~
「とりあえず手軽にできそうなものからやってみるか。」とYouTubeでいくつか動画を見ながら、まずは、家でもできる自重トレーニングからやってみることにした。
自重トレーニング
腕立てなんて何年ぶりだろうと思って、一回目はドキドキしたが、サラダチキンダイエットの効果もあり、腕立て10回、腹筋10回、スクワット10回程度であれば、特に苦も無くできたので、まずはこのセットを毎日やるようにしました。
毎日やっているうちに慣れてきて、このメニューに4キロのランニングを追加することにしました。当時はスニーカーの走り心地も楽しみながら道中にあるワークマンで物色することがモチベとなり、ワークマンに行きたければランニングするという自分ルールを設定していました。辛いことだけでなく、自分が楽しいと思える要素を盛り込みながらトレーニングをするのが継続の秘訣だと思います。
トレーニングの回数も、
1週目:腕立て10回、腹筋10回、スクワット10回
2週目:(腕立て10回、腹筋10回、スクワット10回) ×2
3週目:(腕立て10回、腹筋10回、スクワット10回) ×3
4週目:(腕立て20回、腹筋20回、スクワット20回) ×2
5週目:(腕立て20回、腹筋20回、スクワット20回) ×3
6週目:(腕立て20回、腹筋20回、スクワット20回) ×4
7週目:(腕立て30回、腹筋30回、スクワット30回) ×3・・・
といった感じで、週間ごとにセット数やレップ数を増やしていきました。
週ごとに負荷を上げていくというのが、当時筋トレ初心者だった私には、無理なくきれいにハマりました。
レーニングがマンネリ化してきたと感じた時には、プランクやスーパーマン背筋などの別の自重トレーニングをさらに追加することで、少し変化をつけるようにもしていました。
食事とプロテイン
もちろん、自重トレーニングだけでなく、食事も気を付けるようにしていました。サラダチキンがトラウマになってしまっていた私は、慣れない料理をすることにしました。鳥の胸肉百グラムとブロッコリー ナス キャベツ等の野菜と椎茸を一緒に蒸して酢につけて食べるというシンプルな調理ではありましたが・・・
トレーニング後はプロテインを飲むことがカッコいいと思っていた私は、ソイプロテインを飲んでいました。何故ソイなのか。それはダイエット中には動物性よりも植物性の方が良いのではないかと根拠のない独自の考えをもっていたからです。
このような食生活を半年ほど続けていました。
なぜ半年間も続けることができたのか?
それは肉も百グラム食べることができるし、野菜もお腹いっぱいになるまで食べてよかったからです。あのサラダチキン生活に比べたら、天国のような生活だと感じていました。 プロテインも抹茶味 チョコ味など、まるでデザートのようでした。
正直なところ、私の場合は、一か月間のサラダチキン生活があったから、この食生活でも満足できたのだと思います。自分の外食の楽しみを無くして得たこの経験は私の土台になっています。
ただ、今の私ならこんな無茶苦茶はしません。もっといいメニューを提案できます!
道具を使った自重トレーニング
しばらく自重トレーニングを続けていくと筋トレもレップ数 セット数が上がっていきボリュームが多くなるのは良いことですが、最初は40分だったのが気づけば二時間かかっていました。
カラダも痩せて、動きやすくなっており、なんとか負荷を上げて時短できないかと考えるようになりました。そこで、以前弟のkou3にアブローラーを勧められたことを思い出しました。Amazonで調べてみると、プッシュアップバー付きで格安で買うことができました。
また、背筋を鍛えるなら懸垂が良いと友人に聞いたので、一回もできないかもしれないと思いながらも懸垂マシンをAmazonで調べてみると、意外と手が届く価格であることがわかり、懸垂マシンを購入して家でやってみることにしました。
①プッシュアップバー
アブローラーセットのおまけでついてきたが、使ってみると深いストレッチをすることができ、普通に手をつくよりも高い負荷をかけることができました。
②アブローラー
はじめはとてもハードルが高い動きで腰を痛めそうでビクビクしながらやりました。膝をついて転がすだけでお腹がちぎれるぐらい辛くて5回が限界、次の日は猛烈な腹筋の痛みがありました。今までの腹筋の中で一番効果がありました。
③懸垂マシン
初めての方でもやりやすい パラレルの懸垂
慣れてきた方向けの ワイドスタンスの懸垂
私が買った懸垂マシンは、約1万円で実は懸垂以外にもディップスもできてしまうなかなかの優れモノでした。
ただ、自宅に届いたらバラバラで、自分で組み立てる必要がありました。コレ、4時間ぐらいかかり、かなり苦労しました。
組み立てが終わり・・・よしっ!懸垂するぞと順手でぶら下がってみたら腕が引きちぎれるぐらい痛くて、懸垂なんてとんでもないという状態でした。
なんで腕立て何十回もできるのに、懸垂できないの?
そう思われるかもしれませんが、これはYoutube の動画で見た順手で肩幅より広い手幅のワイドスタンスでやるのが良いという情報をもとに、実は高難易度の懸垂方法であるにもかかわらず、懸垂マシンに飛びついたのが理由ではありました。
その後試行錯誤し、初日でもパラレルの懸垂を3回ぐらいはできました。懸垂マシンが来た翌日は、広背筋が筋肉痛になりました。恐らく人生で初めての痛みは私にとって素晴らしい経験になりました。というのも広背筋を他のトレーニングで鍛えたときに、この痛みの位置を意識しなければ効いていないという事がわかったからです。
私は毎日のように懸垂の練習をしました。しかし一週間たってもワイドスタンスの懸垂は一回もできません。私は懸垂を諦めてぶらさがることにし、一分以上はぶら下がり続けられるようになろうと思いました。はじめは、20秒が限界でぶら下がってから休憩してまたぶら下がる。ぶら下がり1分を目指して毎日ぶら下がりました。その結果、一か月ほどかかりましたが、一分間ぶら下がれるようになったのです。そこで、ワイドスタンスの懸垂をしてみたところ3回も出来たのです。この時の気持ちよさと達成感はトレーニングを続けてきて良かったと心から思えるものでした。一方で、一分ぶら下がれるようになっても、三回しかできないのかという懸垂の奥深さに驚きました。
ぶら下がり作戦で三回出来た私はぶら下がる秒数が伸びるにつれて四回、五回とできるようになっていきました。
そして三か月が経過したとき、ついに十回できるようになっていました。
後々わかったことですが懸垂は体重の重さがかなり関係します。体重を月に2-3㎏のペースで落としていたので、初日と三か月後では5kg以上ぐらい軽くなっていたこともできるようになった理由だと思います。
このころ私は、懸垂の沼にハマり、ランニングの途中で公園の鉄棒で懸垂してみたり、雲梯など公園のいたるところで懸垂をする、ストリートワークアウトの真似事をしていました。
食生活とサプリの探求
自重トレーニングも続けているうちに次第に伸び悩み、もっと成長できる方法はないかといろいろと考えるようになりました。ただなかなか思うようにいかず、会社のトレーニングオタクの後輩に相談することにしました。
①半年ぶりの白米の摂取
さっそく相談してみたところ、
「ティモさんは半年間炭水化物をたべてない。これがパワー不足の原因です。米を百グラムだけトレーニング前の食事に加えてください。」
米を食べるとデブになると思っていたので内心抵抗はありましたが、会社の後輩が私のためにくれたアイディアだったので、半年ぶりに白米を食べてみることにしました。
久しぶりに大好きな白米が食べることができると急いで帰宅し、白米を食べて懸垂をしてみたら、パワーがとても上がっていることに気づきました。しかも体力も上がっていました。
この時、
「この後輩・・・デキル。もっと相談してみよう。」
そう思ったのでした・・・
②クレアチンの追加
更なるステップアップのために、さっそく後輩に聞いてみることにしました。
「すぐに次を聞きに来ると思いました。」
後輩はそう答えて、私にプラケースに入った白い粉を見せてきました。
「これ絶対にやばいやつじゃないか。」
私の表情を読んだのか後輩は笑いながら答えた。
「これはクレアチンと言って筋肥大に必要なサプリです。毎日10gとれば徐々に力が付きます。」
私はさっそく飲んでトレーニングしてみたが効果はあまり感じられなかった。しかしその後輩を信じて、しばらく飲み続けることにしました・・・。
③ケトジェニックダイエット
すっかり会社の後輩に心酔し、キリストに教えを乞う迷える子羊のようになってしまった私は、目標体重56㎏まであと-2㎏までせまっていた。だが、クライマックスに入り全く変化のない体重に悩んでいました。
「主よ、私はここまで節制と摂生をして筋トレという修行をしてきました。しかし目標を目前に前に進まなくなってしまいました。お救いください。」
後輩は答えました・・・
「それならケトジェニックダイエットをすると体脂肪が減ってさらに絞れますよ。」
私はやり方を後輩に聞いて2か月間実行してみた。このやり方はアバウトに言うと、とにかく脂質を食べて糖質を全くとらないダイエットで日々口や胃の中が気持ち悪くなったり頭痛もたまにあったりもしました。なにより、それは良質な脂質とはいえ鯖缶を毎日食べてトレーニングするという、文字通りキャットレーニングでした。
その2か月後、私の体重は56㎏で体脂肪は15%になっていました。
しかし体はミイラみたいに渇き、顔にはシワもできて一気に老けてしまいました。
そして久しぶりに会った友人の一言、
「ティモが枯渇している。」
改めて冷静になり自分を鏡で見てみると、痩せたがこれが理想ではないと感じました。
そう私はマッチョになりたい・・・
そしてここから理想の体を思い描き、それを実現すためにはどうすればよいのかを考えるようになりました。
新たな旅立ち
運よく周りにトレーニーが多い私は、彼らに自分がどうなりたいかを相談した。
「もうジムに通うしかない。」
これが全員一致の答えだった。
私はお金を使うのも、外に出て知らない人のいるジムに行くのも嫌で避けていました。
しかしここまでのトレーニングが私の背中を押す。
「go to gym」
私の新たな戦いがまた始まろうとしているのであった。
自重トレーニング初めて6か月:70kg⇒56kg